掛川渚インタビュー「等身大の自分を楽しんでほしい」

声優・掛川渚に、声優を志したきっかけやアフレコ現場でのエピソード、叶えたい夢や目標について聞いてみた。

高校3年生の夏に進路を変更して声優の道へ

推：まずは自己紹介からお願いします。

ウサギの国からきました、永遠の12歳の掛川渚です。

ってずっと言ってたんですけど、最近迷走してまして。
18歳でデビューした時から言ってたんですけど、当時は5歳ぐらいしかサバ読んでなかったのが、今年でダブルスコアになっちゃうなっていうところで、今年どうしようかなと思っています（笑）

推：今年、キャッチコピーが変わるかもしれないってことですね！ 期待してますねww
声優になる前、なにか人前に出る活動はされてたんですか？

18歳でデビューした時は、声優じゃなくってアイドルをやってました。

元々声優になりたくて、高校卒業して上京してきたんですけど、通ってた専門学校でアイドルプロジェクトがあって、当時の担任だった先生が「受けてみなよ」って言ってくださって。
オーディション受けたら合格したので、専門学校に通ってる2年間はアイドルの活動もしていました。専門学校の卒業を機に、声優がやりたいので声優として頑張りますっていうことで、アイドルは卒業しました。

推：アイドルをやられてたんですね。そもそも声優になろうと思ったきっかけはなんだったんですか？

高校3年生で進路決める時まで、これがやりたいとかなかったんですよ。
でも夏に第六感で「これがやりたい！」って思って、急に進路変更しました。

推：高校3年生の夏って、かなりぎりぎりのタイミングだと思うんですけど、なにか転機となる出来事があったんですか？

ずっとアニメは好きだったんですけど、作る側の仕事はしたくないって思ってたんですよ。
純粋にアニメを見る側として楽しみたいなって思ってたんですけど、アニメのイベントのDVDを友達と一緒に見た時に、その中で生アフレコをやってたんですね。

それを見て「私はこれがやりたい！」って思いました。

それで声優になるための専門学校に通うことにしました。決めてからの行動は早かったので、夏にはもう願書を出してましたね。
結構自分の直感を信じるタイプなので（笑）

推：実際に声優になってみて、なにか変化はありましたか？

やっぱり今の時代って、声優さんも表に出ることが増えてきてるじゃないですか。そういうこともあって、見た目には気をつけるようになりました。

地元の友達にも垢抜けたねって言われるようになりましたね。

アイドルやってたのもあるのかもしれないですけど、見られてるって意識するようになって。
メイク頑張ろうとか、もっと可愛く見えるのはどれだろうみたいなことを考えるようになってきました。
高校3年生でビビッときた時には、声優ってアニメに声を当てる人だと思ってて、あんまり声優本人として表に出ることは考えてなかったですね。

友達からの「見つけた！」が嬉しくて

推：ファンと接する上で大切にしてること、心がけてることを教えてください。

12歳とか言っといてあれなんですけど、変にキャラを作ったりしないことですかね。ファンの方とお話するときは、等身大で話しています。
素の私を楽しんでもらえたらいいなと思って。

推：キャッチコピーは12歳だけど、そういうキャラ作りをしてるわけではないってことですね。
ちなみにご自身のキャッチコピーについて、ファンの人たちはどんな反応なんですか？

もう二十歳を超えてるので、お酒のツイートとかをしたりするんですけど「なぎちゃんは12歳だからいちごオレしか飲まないよね」みたいな返信はきます（笑）
だからたぶん楽しんでくれてるんじゃないかな？

推：これまで声優として活動してきて、思い出に残ってることや嬉しかったことはありますか？

アニメではまだ名前がある役とかやったことがないんですけど、生徒Aみたいなモブで出させていただいたりした時に、地元の友達とかが見てくれて「たまたま見てたら名前あった！」って連絡くれたんですよ。

地元で保育士をやってる友達がいるんですけど、保育園の子たちに見せるアニメ・映画の一覧みたいな、こんなのありますよっていう保育園でまとめてくれたものの中に、私が主人公の吹き替えをやった映画が載ってたらしくて。
「見たよ！」って連絡してくれたのが、すごく嬉しかったです。

推：それは嬉しいですね！　お友達もビックリされたんじゃないでしょうか？

ビックリしたと思います（笑）これ出てるよって言ってたわけじゃなかったので。連絡くれたときは、ちゃんと見てくれてたんだと思って、めちゃくちゃ嬉しかったですね。

有名声優と一緒だった初めてのアフレコ現場

推：これまでで一番思い出に残ってるアフレコ現場について教えてください！

1年目か2年目ぐらいの時に、今までで一番喋るわこのゲーム！っていうくらい、セリフの多い役をいただいたことがあったんですけど、私が得意なタイプのキャラではなかったんですね。
だけどめちゃくちゃセリフが多かったので、家ですごくたくさん練習しました！

推：ゲームのボイス収録はアニメのアフレコより大変っていう話を聞いたことがあるんですけど、やっぱりそうなんですか？

まだそんなにアニメに出ていないから比べられないですけど、そうかもしれません。どうしようって思ったのは、ゲーム内の会話シーンの収録で、自分の台詞しか台本が来なかった時ですね。相手の状況もわかんないし、これ何に対する返事の「うん」だろう、みたいなのがいっぱいあって（笑）
大体は相手のセリフもいただくんですけど、その時は自分の分だけでした。

あと当日の朝くらいに台本が来たこともあって。まあそれ自体はたまにあると思うんですけど、なんかタイ語？みたいな、英語とか聞き慣れた言葉じゃない異国の言葉が入ってたので、どうしようかと思いました。発音すらよくわからなくて（笑）

推：そんな事があったのですね！貴重なエピソードをありがとうございます！
ちなみに有名な声優さんと一緒の現場だったこととかってありましたか？

今の事務所に入って初めてのお仕事がそういう現場でした。思い返してみればたぶんその現場ぐらいなんですよ、アフレコに行ったのって。

私だけ行って録るとか、モブ役の子だけ集まって録るっていうのが結構多かったので、全員集まって頭から録りますみたいな現場は、その最初の時だけだったんですけど、初めてのアフレコ現場で、しかも見たことある声優さんがいて、めっちゃ緊張しました。

ちなみにその時一緒に行ったのは、同じ事務所の山田麻莉奈さんでした。

推：今だから言える、あの時こんなことありましたっていうエピソードはありますか？

わさびめっちゃ入ったお寿司を食べるとか、体を張って頑張った企画がお蔵入りになっちゃったことですかね。悲しかった……

あと、アイドルやってた時のことなんですけど、すでに振りがついてる曲の振り付けだけ変わったことがあったんですよ。曲は同じだけどダンスだけニューバージョンになったっていう。
その当時すごくダンスが苦手だったのに、イベント3日前くらいに新しい振り付けの指導があって、すぐに覚えなきゃいけなくて。

しかもイベントが名古屋だったんですよ。イベント前日の夜は現地に前入りしてたので、当時のメンバーの子と部屋に集まって、ホテルのちっちゃい鏡見ながら練習してました。
元々の振り付けと混ざっちゃったりして、覚えるのかなり大変だったんですけど、本番はなんとかミスなくできました。

「有言実行」ならぬ「無言実行」

推：掛川さんのセールスポイントを教えてください！

色々考えたんですけど、良くも悪くも、曲がったことが許せないというか、決めたらやるっていうところですかね。
根性でどうにかするっていう（笑）

ファンの人からも「ちゃんと実行するところがいいね」みたいなことは言われたことがあります。

その方はアイドル時代からのファンで、アイドルの私を知ってくれて、アイドルの私を好きになってくれたと思うんですけど、声優になりますって言ってアイドル卒業して、今声優のお仕事とかちょこちょこお知らせをすると「やっぱりなぎちゃんかっこいいわ」って言ってくれて。
それはずっと応援してくださってるってことも含めて嬉しかったですね。

でも私“有言実行”は嫌で、基本的に言いたくないんですよ。「これをやります」とか「これをします」みたいなの言いたくなくて、こそっと心の中で持ってたことを、しれっとやりたいんです。
そっちのほうがかっこいいじゃないですか！

あとこれはオーディションの時の話なんですけど、セールスポイントを含めた自己PRを30秒ぐらいでお願いしますって言われたことがあって。
その時は「掛川渚です。可愛いです。以上です」って言いました（笑）

推：すごい（笑）めちゃくちゃ簡潔でわかりやすいですね！

そのオーディションは受かりました（笑）その日、順番が一番最後だったんですよ。
もう審査員も聞き飽きてるでしょ、さっさと終わらせるよっていう気持ちでやりました。

推：声優として活動していく上で心がけていることや、大切にしていることは何かありますか？

お仕事させていただいたり、現場行ったりした時に、愛されるようにいようと思っています。
ファンの方にはもちろんそうですし、スタッフさんとか共演者の方にも愛されるようにいようってことを心がけてますね。

声優としてずっと生きていきたい

推：これからの夢や目標を教えてください。

以前お世話になった方が、何年も前に自分の夢を聞かれて「声優としてご飯を食べていくこと」っておっしゃってたらしいんですよ。
そしたら本当に声優としてご飯を食べていけるようになったけど、でも自分で言ったその「ご飯を食べて行く」のラインは超えられなかったから、夢とか目標は高く持ちなさいって言われたことがあって。

だから私は、この声優というお仕事でずっと生きていきけるようになりたいです。

あとはプリキュアになりたいです！　一番最初の「ふたりはプリキュア」の放送が小学生の時なので、世代なんですよ。それからずっと好きなので、いつかプリキュアになりたいですね。よろしくお願いします！

推：ちなみにどんな感じのキャラクターになりたいとかってありますか？

私はピンクが好きなので、ピンクイメージのプリキュアになりたいんですけど、ピンクっていうと大体センターなんですよね（笑）でもイメージカラーがピンクのプリキュアがいいです！

あとやりたい役っていうのだと、プリキュアに限らずですけど、しゃべるマスコットキャラクターみたいなのよくいるじゃないですか。
ああいう人間以外のキャラクターもいつか挑戦したいなと思ってます。

推：私もプリキュア世代なので、掛川さんの演じるプリキュア、楽しみにしています！　最後になりますが、なにか宣伝したいことはありますか？

バトルスピリッツというバンダイさんのトレーディングカードゲームがありまして、その公式YouTubeの番組に出させて頂いてます。この番組は実際にバトスピをプレイするという内容になってまして、毎日その練習を頑張ってますので、ぜひ見てほしいです！

SNSはツイッターとインスタをやってますので、そちらもチェックお願いします。毎日頑張って生きてるので応援してください（笑）

そういえばタイミング逃してしまっていたのですが…😭

バトスピエクストリームリーグ、1年間ありがとうございました✨

今月は特別編ですが、今日からはエクストリームゲーム！よろしくお願いします！！💎#バトスピ#EXリーグ #ExtGame pic.twitter.com/LeuoyLFnRj

— 掛川 渚🐰なぎ (@nagisa_kakegawa) May 5, 2021

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掛川渚 のプロフィール

プロフィール名前：掛川渚（かけがわなぎさ）ニックネーム：なぎ、なぎちゃん、うさぎちゃん職業：声優生年月日：1997/11/17身長：144.5cm所属：クロコダイルSNSアカウントTwit[…]

撮影：山本哲也