アイドルグループ「MAPA」が、7月11日(月)に開催した『MAPA”麒麟♡タイム / Satie”発売記念 クアトロツアー「MAPA!キミに決めた!」』ツアーファイナル公演の公式ライブレポートが到着した。
MAPA”麒麟♡タイム / Satie”発売記念 クアトロツアー「MAPA!キミに決めた!」
アイドルグループ「MAPA」が、7月11日(月)に東京・渋谷クラブクアトロでライブツアー『MAPA”麒麟♡タイム / Satie”発売記念 クアトロツアー「MAPA!キミに決めた!」』のツアーファイナル公演を開催した。
2021年9月に、古正寺恵巳、宇城茉世、紫凰ゆすら、神西笑夢の4人のメンバーで結成されたMAPA。大森靖子が楽曲プロデュースを務め、振り付けは雅雀り子(METAMUSE、ex.ZOC)が担当する。
彼女たちは、同年11月9日に1stアルバム『四天王』をリリースし、同日に渋谷WWWで1stワンマンライブ『MADPARTY』を開催。その後、ライブを重ねてグループのコンビネーションを高めたMAPAは、今年5月24日に1stシングル「麒麟タイム / Satie」リリース。初のシングルを引っ提げての今回のツアーは、7月4日に名古屋クラブクアトロ、7月5日に梅田クラブクアトロで行われた。そして7月11日、渋谷クラブクアトロでのツアーファイナル公演をむかえることとなった。
そしてこのたび、ツアーファイナルの公式ライブレポートが到着!
ライブレポート
大勢のファンが詰めかけた会場には、BGMでエリック・サティの「ジムノペティ」が流れていた。曲が止まりMAPAの4人が登場すると、MAPAのキーワード“MAD PARTY”が連呼される「聴く薬」からライブがスタート。古正寺は赤×黒、宇城はオレンジ×黒、紫凰は黄色×黒、神西はピンク×黒と、それぞれのメンバーカラーを基調とした衣装を纏い、楽しさ全開で観客を盛り上げる。
続けて、4人はファンキーな「恋愛以上期待未満」でグルーヴィーなサウンドを届ける。そして、神西の「きりんさんがすきです でもきみのほーがもーっとすきです」、宇城の「…比べないでよ」というセリフからニューシングルの「麒麟♡タイム」が披露された。大森とともに古正寺も楽曲制作に参加したこの曲は、恋のワクワク感が詰まったキャッチーなナンバー。ノリノリのファンと一緒に、大森もフロアでMAPAを応援。早くも会場のテンションは激アツといった雰囲気だ。
メンバー4人はMCタイムで自己紹介と挨拶。それぞれが残念エピソードを語り、「でも、こんなときにあの曲があれば!」の声から「運命テッテレー」が披露される。4人はスティックバルーンのテッテレー棒なるものを持ち、ベートーベンの「運命」の“ダダダダーン”のフレーズと、自分が変わらなきゃダメだというメッセージをラップを交えて歌唱する。勢い全開のまま彼女たちは、自己紹介ソングの「MAPA 応援歌」をドロップ。4人それぞれのキャラを、しっかりと観客に伝えた。
MAPAの音楽性は実に幅広い。「レディースクリニック」で黄昏感を醸し出し、「Nirvana」ではラテンのリズムとマイナーコードのメロディで人を救いたいという思いを観客に届ける。郷愁感溢れる「真夏の卒業式」は、今までの自分に別れを告げるナンバー。彼女たちは歌だけでなく、感情を具現化したようなパフォーマンスで観客を惹きつけていった。
ここで、古正寺と宇城が、大森靖子 feat.峯田和伸の「Re:Re:Love」を歌唱する。「オイ!オイ!」と観客を煽り、2人は渾身の歌で会場全体をアゲていった。紫凰と神西がステージに戻ると、4人は大森靖子の「非国民的ヒーロー feat.の子(神聖かまってちゃん)」を披露。彼女たちは、拳を突き上げさらなるパワーで観客アゲまくる。強烈な一体感を作ったあとは、スウィンギンなオルガンポップチューン「恋は馬鹿のすること」で恋する気持ちを「馬鹿!」を連呼しながらかわいくポップに歌った。
「古参ループ」は、自分の居場所の大切さをブッといビートで届けるレゲエチューン。MAPAの楽曲の中でも特に異色のこの曲は、爆音で聴くとヤバさ倍増だ。「BE BY BE BYE」は切ないメロディの青春ロック感溢れるナンバー。4人は、過去にさよならし新しい一歩を踏み出す思いをエモく歌唱。「蒼夜ミルキーロード」は、好きな思いを爽快メロディで歌うギターポップチューン。4人はステージ跳ね回り、観客はクラップで応戦する。
テンション高まる会場に投下されたのは、1stアルバムのタイトルチューン「四天王」。かわいいハイトーンで「四天王!」を繰り返しながら、自分にしかできないことがあるというメッセージを伝える。突き抜け感たっぷりのサウンドで、会場は強烈なまでにヒートアップした。
ここまで連続で楽曲を披露し続けたMAPA。MCコーナーで、4人は今回のツアーを通じての感想を語っていく。
神西は「私ってあまり覚えてられない人なので、前のライブのことをあまり覚えてないんです。でも、楽しいなと思いながらライブをしてました。次のワンマンもやりたいなって思ってるんですけど、そのときも今日のことをあまり覚えてないかもしれないけど、今いるお客さんの数よりもたくさんの人に来てほしいので、これからもがんばります!」と前向きな思いを語った。
紫凰は「私は前回の『四天王 TOUR』のときに足をケガしてしまって、座って歌唱だけのパフォーマンスだったんです。なので、歌って踊ってパフォーマンスさせていただくツアーは今回が初めてだったので、ものすごく楽しみだったしすごく緊張もしました。今回は「キミに決めた!」ツアーということで、みんなが推しをゆすらに決めてくれたときに、私を推しててよかったって思ってもらえるようにすごい練習したしがんばったので、今日をむかえられてすごいうれしいです。自分は元々ミスIDで賞をいただけて、そのときに大森さんに出会ったんです。もともと大森さんの音楽がすごく好きで、そのつながりでZOC(現METAMUSE)の先輩たちを見て、こんなに自由でこんなに美しいアイドルがいるんだ、大森さんが携わるアイドルってすごい素敵だなと思ったんです。なので、こうしてMAPAに呼んでもらえて、今みんなの前でパフォーマンスができて、大森さんの音楽を届けることができて、この4人でパフォーマンスできているのがすごくうれしいです。ほんとに、いろんな人に支えられてここまで来れたと思ってます。ファイナルでツアーが終わるのがすごく寂しいですが、これからもよろしくお願いします。ゆすらに決めてください!(笑)」と自身のこれまでの歩みも交えて今の思いを口にした。
宇城は「このツアーでは前までと違って、いっぱいお客さんに来てもらえるように手売りチケットとかを初めてやったんです。うちらも呼びかけしてるけど、前からMAPAを応援してくれてる人たちがお友だちにチケットをお勧めしてくれたりして、オタクさんの愛を感じた期間でした。すごくありがたいことだし、すごく感謝してます。ツアータイトルの「キミに決めた!」は、MAPAに決めるって意味もあると思うんですよ。私は、これからもMAPAに来てほしいなって思いを込めたパフォーマンスになるようにがんばってきました。あと、ツアータイトルは個人の推しを決めるって意味もあると思うんです。私はここに来るまでに、自分の魅力はなんだろうな? MAPAの中で自分はどんな役割ができるんだろう?とかすごく思い悩んだ期間でもあったんです。それが実になってたらいいなと思うし、ちょっとでも成長が見せられてたらすごくうれしいです。なのでこれからもたくさんがんばっていきたいと思うので、また来てほしいです!」と成長を見せられるツアーになったことをファンに伝えた。
古正寺は「みんな言ってくれたけど、MAPAに決めてほしいなって気持ちを込めて「キミに決めた!」ってツアータイトルにしたんです。でも、いざ東名阪を回って思ったのが、私たちが「みんなに決めた!」ツアーだったのかな?って。みんなに捕まえてほしいなと思ったんですけど、みんながポケモンかもしれない。みんなを大量捕獲しました(笑)。チケットの手売りを通して、みんなのありがたさがわかったり、ほんとにファンの方に支えられてるなって気持ちがすごく大きくなった期間だったなって思います。MAPAはこれからもいっぱいみんなを楽しませたいし、一緒に楽しみたいし、助けたいしって思うんです。ワンマンも次ができるかもまだわからないけど、絶対やりたいし、それができなきゃここにいる意味ないし、どんどんこれからもいっぱいMAPAと一緒に人生を進んでくれたらうれしいなとすごく思いました。ツアーは3公演でしたけど、それ以上にいただくものが多かったので、これからもっとMAPAががんばっていける時間になったと思います。クアトロツアーも背伸びだったんですけど、実現させていただけてうれしいなと思います。ほんとなら、次、ワンマン決まりましたって言えたらよかったけど、もうちょっと精進しますので、みなさんMAPAについてきてください!」と募る思いを口にすると、観客から大きな拍手が送られた。
ライブもいよいよラストスパート。古正寺が「次の曲は、大森さんが曲を作ってくださって、私が歌詞を乗せて大森さんの言葉も一緒に混ぜて作った曲です。これから先、もし音楽が終わってしまっても、そこにずっと私は残り続けられたらいいなって思ってます。何度夜を超えてもそこに居続けられたらいいなって思いを込めて歌いたいと思います」と語り、ニューシングルから「Satie」が披露される。穏やかなピアノの旋律の上で4人は、MAPAで活動する思い、ステージで歌う思いを感情を込めて紡いでいく。フラッシュの閃光の中、4人が肩寄せて歌い終えると観客は大きな拍手を送った。
ツアーファイナルのラストを飾るのは「アイドルを辞める日」。4人は椅子を使ったパフォーマンスを見せながら、アイドルを続ける思いを歌っていく。「音楽で会いましょう」というフレーズをループし、曲が進むにつれてテンポアップ。4人のユニゾンが会場に響き、突き抜けるような高揚感が訪れてライブは締めくくられた。
結成から1年弱の間に一歩一歩前進してきたMAPA。明るさとエモさを同時に届けてくれる彼女たちのライブは、楽しさと泣ける要素が凝縮された最高にいいステージだった。4人の個性、歌のコンビネーション、ダンスの表現の面白さ、音楽性のすごさがファンの心をしっかりと掴んだはず。魅力あふれるMAPAのこれからの活躍に注目してほしい。
ギャラリー
神西笑夢
紫凰ゆすら
宇城茉世
古正寺恵巳