江嶋綾恵梨、大場花菜、大場花菜ら14名のアイドルが詠んだ「アイドル短歌」を収録した「アイドル歌会 公式歌集1」が、9月12日(月)に発売されることが決定した。
「アイドル歌会 公式歌集1」が発売決定
“アイドル×短歌”という異例の組み合わせで話題を呼んだ「アイドル歌会」。このたび、イベントで詠まれてきた全歌を集めた「アイドル歌会 公式歌集1」が、9月12日(月)に発売されることが決定した。

編者は「サラダ記念日」の俵万智、NHKドラマ化した歌集「念力家族」の笹公人という有名プロ歌人ふたりと、アイドル・コミック文化に詳しい吉田尚記(ニッポン放送アナウンサー)。老舗の短歌雑誌を刊行する短歌研究社より発行される。
参加アイドルは、江嶋綾恵梨(26時のマスカレイド)、大場花菜(=LOVE)、鹿目凛(でんぱ組.inc)、巫まろ(METAMUSE ex.ZOC)、吉川友、駄好乙(鶯籠)、寺嶋由芙、十束おとは(フィロソフィーのダンス)、豊田萌絵、なでしこ(ヤなことそっとミュート)、播磨かな、真山りか(私立恵比寿中学)、宮田愛萌(日向坂46)、律月ひかる(いぎなり東北産)の14名。
「アイドル歌会 公式歌集1」には、彼女たちが作った100首を超える全短歌と、1000首を超えるファンのSNS投稿短歌のセレクションが収録されている。
また、参加アイドル「ぺろりん先生」こと鹿目凛による、アイドルとファン(ヲタク)の関係を描いた装画イラストも話題に。
本書の構成
1. 再現! アイドル歌会
「アイドル歌会 全5回」でアイドルが作った全歌を紹介。
イベントで語られた、その歌に託した思い、ほかのアイドルがどう読んだのかの「推しコメント」をすべて紹介。東京池袋「ミクサライブ東京」で開催したレギュラー歌会をたっぷり再現!
アイドル歌会(11月23日)/撮影・林晋介
2. 再現! 念力付け句大会
選者&アイドル、アイドル&アイドル、アイドル&ファンが短歌を合作!
上の句(五・七・五)のお題には、下の句の七・七を。下の句(七・七)のお題には、上の句の五・七・五を。選者のお題にアイドルが、そしてアイドル自身もお題を考えて、ほかのアイドルやファンも付け句をする。リアルタイムで会場で紹介したり。アイドルもステージ上でスマホを見て、面白かった付け句を紹介し。
3. TOKYO IDOL FESTIVAL 特別出張編・作品紹介
レギュラー大会とは別に、毎年お台場で開催されるTOKYO IDOL FESTIVAL(フジテレビ主催)で、2021年と2022年に特別出張版を開催。その時披露された短歌を特別収録。
TIF出張版に参加したのは、江嶋綾恵梨(26時のマスカレイド)、大場はるか(ナナランド)、高木悠未(LinQ)、寺嶋由芙、村上まなつ(DIALOGUE+)。
4. ファンたちのSNS投稿付け句傑作選
アイドルがステージから出したお題に、リアルタイムで会場や配信視聴のファンたちが付け句を投稿。その場で、どんどんリアルタイムに、アイドルも面白いと思ったファンの付け句を紹介。
ひとつのお題に最高で200以上のSNS付け句投稿があり、イベント5回で、のべ投句数は1000首を超える。その中から、編者と編集部が380首を厳選して紹介。
5. 巻末スペシャルコンテンツ
編者座談会「ベリーベスト・オブ・アイドル短歌」
俵万智・笹公人・吉田尚記の3人は企画の立ち上がりから参加し、手作りでイベントの形を考えてきたその苦労話や、あらためてアイドル短歌のベストを選出。
書籍情報
「アイドル歌会 公式歌集1」
・2022年9月12日(月)発売
・46判
・ソフトカバー
・定価1650円(税込)
・全240P(プラス口絵4P)
【口上】
短歌は千三百年前からつづく、愛の交換ツール。
愛し合う喜びを、会えない哀しみを、道ならぬ恋の苦しみを、五・七・五・七・七の三十一文字に乗せる。
一晩かかってしゃべっていたことより、三十一文字のほうが気持ちが伝わることがある。
短歌を披露しあうのは、歌会。
歌を持ち寄り、自分たちの「推し」の歌を鑑賞し合う。
短歌に一番はない。
上手い、下手はない。
あるのは、どの歌が好きか、どの言葉が胸に響くか。
「あなたは、どの短歌を推しますか」
愛を届けるといえばアイドル、そして、推しアイドルを応援するファンたち。
アイドルと短歌との出会いーー新しい可能性が広がる。
短歌と出会ったアイドルは、三十一文字でどんな思いを紡ぐのか。
みなさん、お待たせしました、「アイドル歌会 公式歌集1」をお届けします。
参加アイドルと短歌代表作
■宮田愛萌(日向坂46)
「アイドルのスイッチ入る空色の愛の魔法に袖を通せば」

■真山りか(私立恵比寿中学)
「お父さん? 恋人? 友達? 誰目線? 遠くて近い特別たちよ」

■鹿目凛(でんぱ組.inc)
「「変わったね」君に言われて「変わったよ」変わらなければ続けられない」

■大場花菜(=LOVE)
「ただいまと私の街で歌う日のポニーテールは気合のしるし」

■江嶋綾恵梨(26時のマスカレイド)
「進化する私を見てて卒業は終わりだけれどはじまりだから」

■寺嶋由芙
「平日のオフにカフェラテ飲みながら普段の君に思いを馳せる」
■十束おとは(フィロソフィーのダンス)
「就職から結婚報告まで受けとめて わたしは歩くパワースポット」

■巫まろ(METAMUSE.ex.ZOC)
「口紅をちょっぴり濃くしただけなのに男ができたと容疑がかかる」
■律月ひかる(いぎなり東北産)
「もし君が繋いだ手から僕の寿命吸い取っていてもそれでもいいよ」

■吉川友
「スーパーのビニール袋に口紅とファンデを詰めていざイベントへ」

■播磨かな
「円陣をもう組むことのないグループに あけおめLINE送るべきかな」

■豊田萌絵
「公式のスリーサイズでできた衣装入らないのは多分気のせい」

■駄好乙(鶯籠)
「その飛沫君が振り撒くほとばしるライトに照らされ虹色幻想」

■なでしこ(ヤなことそっとミュート)
「応援のリフトは神輿きらきらとされてる側の景色がこれか」
編者プロフィール
■俵万智(たわら・まち)
1962年大阪生まれ。280万部という現代短歌では最大のベストセラーとなった歌集『サラダ記念日』の著者。同歌集で現代歌人協会賞を受賞。日常で使われる「口語」を用いて、短歌の幅を大きく広げた。ほかの歌集に『かぜのてのひら』『チョコレート革命』『プーさんの鼻』(若山牧水賞受賞)、『オレがマリオ』などがある。読売歌壇選者のほか、宮崎で毎年開催される高校生の「牧水・短歌甲子園」審査員もつとめる。2020年に歌舞伎町ホストたちの歌集としてヒット作となった『ホスト万葉集』『ホスト万葉集・巻の二』では企画のはじめから編者として関わった。最新歌集『未来のサイズ』を20年10月に上梓。同作で、詩歌文学館賞と迢空賞をダブル受賞。2022年、短歌の裾野を広げた功績から朝日賞を受賞。
■笹公人(ささ・きみひと)
1975年東京生まれ。第一歌集『念力家族』がNHKドラマの原作となったほか、短歌のエンターテインメント性を追求する第一人者。続く歌集・作品集に、『念力図鑑』『抒情の奇妙な冒険』『念力ろまん』作品集『念力レストラン』などがある。大林宣彦監督『その日のまえに』にも出演。「未来短歌会」選者。「牧水・短歌甲子園」審査員。日本文藝家協会会員。近作『パラレル百景』(北村みなみとコラボ)。最新歌集『終楽章』(短歌研究社)。
■吉田尚記(よしだ・ひさのり)
1975年東京生まれ。ニッポン放送アナウンサー。第49回ギャラクシー賞DJパーソナリティ賞受賞。ラジオ以外にもテレビ番組やイベント司会、書籍の出版など幅広く活躍。バーチャルMC「一翔剣」の「上司」。人呼んで「日本一忙しいアナウンサー」。またマンガ、アニメ、アイドル、デジタル関係に精通し、「マンガ大賞」発起人をつとめ、著書『なぜこの人と話をすると楽になるのか』が13万部を超えるベストセラーになるなど、アナウンサーの枠にとらわれず活動を続けている。最新著作は、『むかしむかしあるところにウェルビーイングがありました』(石川善樹と共著)。
■編集・発行=短歌研究社(たんかけんきゅうしゃ)
昭和7年創刊の短歌総合誌「短歌研究」発行元。1988年より講談社の100パーセント子会社となる。「短歌研究」は、今年創刊90年の、日本で最も歴史の長い老舗短歌雑誌。短歌を切り口とした新しい短歌書籍、短歌イベントに進出。2020年、歌舞伎町ホストの短歌集として話題となった、『ホスト万葉集』がヒット(講談社文庫から発売中)。短歌のエンタテインメント性の拡大を指向し、月刊誌「短歌研究」創刊90周年記念企画として「アイドル歌会」を主催。
豊田萌絵、真山りか(私立恵比寿中学)、宮田愛萌(日向坂46)、律月ひかる(いぎなり東北産)出演の「アイドル歌会@2022新年会」が、1月21日(金)に開催されることが決定した。「アイドル歌会@2022新年会」短歌総合誌「短歌研究[…]