鼻血が止まらない事件
推:今だから言える、実はあの時こんなことありましたっていう裏話的なエピソードを教えてください!

フリーの時に、4人芝居をやらせていただいたことがあったんです。初めての4人芝居で、主演をやらせていただいたんですけど、ぎりぎりで5人から4人に変更になって、急遽組み替えてのお芝居だったので、キャパシティがオーバーしちゃって。

場当たりの日かな、朝の5時ごろに鼻の血管が切れちゃって血が止まらなくて、鼻を焼いたことがあります(笑)

それくらい精神的にも肉体的にも削りながら毎回舞台やらせていただいてるので、そういうことは結構ありました。
体は強いんですけど、ぎりぎりまで追い詰められると、ニキビが治らないとか目の下のクマがすごいとか、目の充血が治らないとか、体のちょっとした部分に出ることが多いですね。
推:鼻の血管が切れるのはなかなか壮絶ですね……やっぱり舞台はアクシデントがつきものですよね。

そうですね、知らない間に怪我してたりします。いつのまにかアザができてたりとか、足捻ってたりとか。結構ありますね。
推:そういう怪我って、舞台の上にいる時は気づかないものなんですか?

全然気づかないです。アドレナリンが出ちゃってて、しかも「自分」じゃないので。
ちゃんとその「役」として板の上にいようって意識してるので、袖に戻った瞬間に「あれ、痛い?」って思ったりするんですけど「ま、いっか」ってまた舞台に出てって感じです。

舞台が終わって家に帰ってから「あれ、すっごく青くなってる!やっぱり捻ってたんだ」っていうのはよくあります(笑)
推:それだけ本番中は集中してらっしゃるってことなんですね。

そうですね。最近主演をやらせていただいてすごく思うんですけど、みんなの集中力って割と、いつも舞台の上に出てる人で決まるっていうか。

舞台の上に出てる人たちが綺麗に回ってると「よし、この中に入っていこう!」ってなるなって私は思うので、真ん中にいる時は余計にそれを意識してますね。
推:なるほど。主演の人が場の雰囲気も含めて、全体を引っ張っていくんですね。

なによりその人が楽しんでるかとかも大事ですね。自分が主演じゃない時は、主演の人が楽しそうだと「いいやん、いいやん!」って思いながらやったりするので、そこは結構重要かなと思ってます。

お互いに高めあっていける座組みにしたい
推:結城さんが舞台で主演される時に、そういった演技以外のことでなにか気をつけていることはありますか?

ほんとにまだクソガキなんですが(笑)、クソガキなりにまとめるじゃないですけど、気をつけています。

それこそ、明るいだけが座組みじゃないと思ってて。
ライバルがいるのも座組みだし、いろいろ高めあっていけるっていう意味で明るい座組みになればいいなと思って、「璃色リベリオン」の時もそういうのは意識してました。

アイドルさんが多かったので、ちょっとたるみがちだったり。そういう時に「セリフあわせしようよ」みたいなこととかを言える人でいたいなと思って意識はしてましたね。
推:出演者たちのリーダーとして、全体の空気感を意識されてるんですね。

私になにができるんだろうって思って。
座組みによりますけど、5年目なのでそんなに経験がある方でもないですし、年齢的も23歳で若いですし、どういうふうな引っ張り方をしたらみんながバラバラにならずについてきてくれるかなっていうのはすごく考えますね。

それに、気を使ってると思われたくないので、いろいろ考えながらやってます。
推:思っている以上に、主演って本当に大変なんですね…!

そうですね! でも、そういうのも含めて主演なんだろうなって思います。
板の上にいる時は、その瞬間を大切にする