2022年10月15日、ガールズバンド『GЯeeD(グリード)』のデビューワンマンが、新宿LOFTにて開催された。
GЯeeDは、元ザ・コインロッカーズのメンバーMatsurina(松本璃奈)とMisaki(髙橋美紗稀)を中心として、「令和を代表するガールズバンドへ」を合言葉に結成した5人組のバンドである。
さらに、今 勢いのある「きみとバンド」のプロデューサー門田陽平と、AKB48、SKE48、NMB48、日向坂46、SCANDALなど楽曲提供をしてきた古城康行がバックアップする。
デビュー前から多くの注目を集めたGЯeeDの、デビューワンマンライブの模様と独自インタビューをお届けする。
GЯeeDがデビュー
GЯeeDのメンバーはボーカルMio(読み:ミオ)、ギターMisaki(読み:ミサキ)、ギターNatsuki(読み:ナツキ)、リーダーでベースMatsurina(読み:マツリナ)、ドラムChanchee(読み:チャンチー)の5人である。
人気・実力ともにガールズバンド界の最前線で活動してきたメンバーに加え、門田プロデューサーが発掘した新人(Mio)という、新しい”何か”をデビュー前から感じさせてくれていた。
ライブ当日は「一体、どのようなステージになるのか?」という期待を持った人々が開場時間前から並んでいた。
開場すると、続々とフロアに人が集まり埋まっていく。
開演時間には、GЯeeDの初ステージを楽しむ観客たちで満員となっていた。
デビューライブが始まる
GЯeeDのデビューライブ、開演時間となる。
観客たちが手拍子で暗転したステージにメンバーを迎える。
メンバーは拳を合わせ掲げ、気持ちをひとつにする。
ライブが始まる。
デビュー最初の曲は『LOVE SURVIVE』(SCANDALのカバー)だ。
プロデューサー自らが「絶対にこの子だ!」と確信しスカウトした、ボーカルのMioのベールが遂にあがる。澄んだ歌声と共に力強さも兼ね備えた歌声だ。一気に会場にいる観客たちをファンにして、心をステージに集中させる。Misaki、Natsuki、Matsurina、Chancheeの演奏とMioの歌声で「GЯeeD」のライブのクオリティの高さを体感させてくれた。
1曲目を演奏し終え、MCタイムでこの『LOVE SURVIVE』は、楽器隊のオーディション課題曲である事が語られ、オーディション時の思い出トークとなる。
Natsukiは、オーディションの課題曲に臨む時に1年くらいのブランクがあり「こんなに弾けへんのか!?って焦りました」と明かした。
Matsurinaが「じゃ、ドラムスのChancheeはどうでした?」と質問すると、「正直、楽勝でした!!」とChancheeが自信満々に答え、メンバーと客席を笑わせる。 メンバーからも「ウチはドラマーがマジ強いんで!」と、メンバー太鼓判のドラマーである。
オリジナル楽曲『切符』を披露
MCを終え、Mioからオリジナル楽曲『切符』の曲ふりがされる。
ギターの音色が青春を思い出すような懐かしい気持ちにさせてくれる。「あの日からずっと変われなかった、自信のない過去の私に手を振って。」という歌詞が、新しい一歩を踏み出そうとする気持ちの背中を押してくれるような曲である。
続いて披露するのは『学園天国』だ。誰もが知っている名曲で、観客も一緒に腕を上げ盛り上がる。
3曲目を終えると、オリジナル楽曲『切符』はMisakiが作詞をしており、どんな気持ちが込められているかが語られる。
「GЯeeDの楽曲は、全て音楽プロデューサーの古城康行さんが作って下さってます。この曲をいただいた時に、すごく励まされる曲だと思ったので、頑張ろうと思える詞を作ろうと思いました。
このコロナ禍で、上手くいかない事があったり、夢を諦めざるをえなかった人たちに、もう一度前向きな気持ちで進んでもらえたいいな。と思って歌詞を書きました。」と伝えながら、Misaki自身の辛かった時の事も重なったせいか、声が震え涙が目にあふれていた。
さらに、Matsurinaから「GЯeeDの曲は、全部メンバーが作詞したので、歌詞とかも注目してくれると嬉しく思いますね!」と、GЯeeDの楽曲を楽しむポイントを教えてくれた。
思いが語られるMC
4曲目は、ノリがよく疾走感のある『動機』となる。リズムに合わせてクラップが起き盛り上がる。GЯeeDのカッコイイ部分が強く見られる曲である。
続く『イエローデイジー』では、アップテンポでカッコイイ曲でありながら、Mioの歌で可愛いさも融合した曲となっている。
Natsukiが「ワクワク、ドキドキのデビューライブでしたが、終盤戦にさしかっているという事で、メンバーに感想を聞きたいと思います。」と、このデビューライブの感想をメンバーに聞く。
Chanchee
「普通に、真面目に話をすると、1曲目 オーディションでやった曲を、新宿LOFTのデビューライブでメンバーとできた事が感慨深いです。ありがとうございます。」
Misaki
「約3年ぶりにライブハウスステージに立って、エレキギターも初挑戦・初披露で、すごい緊張してました。だけど、皆さんが温かかったので、すごく楽しめました。ありがとうございます!」
Natsuki
「わたしも、久しぶりにステージに立ってギターを弾いて、すごい緊張して今でも手が震えてるんですけど。 空白の1年間があって、ここのステージに」
と、涙で言葉がつまる。 すると、Misakiが「涙がぞくしゅちゅ」とコメントをしようとしたが、大切なところで嚙んでしまう。
笑いが起き、ひと区切りついたところでNatsukiが改めて感想を伝える。
「このメンバーと一緒に、素晴らしい再スタートを切ることができて幸せです。これからも未来に、ワクワクしているので、見守っていただけたらと思います。よろしくお願いします。」
Mio
「私は、唯一バンド未経験で、ずっと緊張していました。でも、皆さんが温かくノリに乗って下さったので、安心してできました。 デビュー前からクラウドファンディングやSNSとかSHOWROOMとか、すごく恵まれているなと思ってます。もっともっと頑張ろうと思いました。
私たちは、令和一のガールズバンドになるので、これからもよろしくお願いします。」
Matsurina
「Matsurinaです。話が長いでお馴染みのMatsurinaです。昨日の夜から、このMCで何を言おうかと考えていたら、朝の5時でした(笑)」
「デビューライブなので、明るい感じや楽しい感じをとかも考えましたが、私が真面目なので、伝えたい事とか、救いたい人とか、音楽で届けたいことがたくさんあります。 でも、今日は明るく締めます!
あっ、自分でプレッシャーかけましたねww ハードル上げましたw」
「今日が、自分にとって本当にスタートになったと思います。 前やっていたグループがあったんですけど、バンドが好きで、バンドに憧れてきたし、バンドに救われてきたので、格好良いバンドをやりたいと思ってます。
GЯeeDって5人のガールズバンドが始まります。自分にとって本当にやりたかったバンドができそうな気がしてます。21歳、これからが自分の人生だなと感じています。
GЯeeDとして大きな所を目指して行きたいし、みんなと色々な景色を見たいと思っています。
今日は、デビューライブありがとうございます。Matsurinaでした」
予定のなかったアンコール
デビューライブも、もう残すところ1曲となる。最後の曲は『埃ギター』だ。
勢いのある曲で、聞く人の気持ちを元気にさせてくれる。 大きなフェスの会場で大勢の人が盛り上がっている姿が容易に想像できる。
『埃ギター』を終えると、メンバー全員が「ありがとうございました!」と感謝をして、デビューライブのステージを去った。
すると、最高のデビューライブに、観客席からの大きな拍手がライブハウスを包む。次第に、その拍手がリズムをとりだし、アンコールの手拍子に変わる。
まさかの、アンコールにメンバーが急いでステージに戻る。
それもそうである。当日のスケジュールに、アンコールは含まれていなかったのである。
ステージに戻ったメンバーを代表して、Matsurinaが「デビューライブでアンコールは凄いですね! 曲数4曲で、4曲やったんですけどね(笑) いいんですか?ありがとうございます。」と嬉しい感想を伝える。
ただ、予定になかったアンコールなので何をするか決まっておらず「何する?」と言いメンバーに目配せをする。
アンコール曲に決まったのは、Twitterで事前にお披露目をしていた『埃ギター』となった。
メンバーもファンも一緒に、最高に盛り上がりデビューライブの幕が下りた。
セットリスト
1、LOVE SURVIVE
――MC――
2、切符
3、学園天国
――MC――
4、動機
5、イエローデイジー
――MC――
6、埃ギター
――アンコール――
7、埃ギター
メンバーインタビュー
推:GЯeeDに入って、目指している事を教えてください。
Misaki
近くでやりたいことは、全国ツアーとか、岩手県に凱旋ライブとかをやりたいですね。
大きい目標としては「令和を代表するガールズバンド」になりたいです。
Natsuki
京都出身なんで、私も京都でライブがしたいというのが、直近の目標です。
大きな目標としては、夏フェスとかそういったものに出てみたいな。って気持ちがあります。
Mio
やっぱ目指すところは「令和を代表する一番のガールズバンド」なので、凱旋ライブも行きたいし、フェスも出たいし、武道館も行きたいし、Zeppも立ちたいし、もうなんか一番になりたいですね。全部。 はい!!
Matsurina
やっぱガールズバンドってだけで、普通の男性バンドとはまた違う見られ方をするわけじゃないですか。やっぱり、アイドルっぽくファンがついたりとか。もちろん、それもガールズバンドの強みなんですけど。
ちゃんとバンドのファンも引っ張ってこれるようなバンドになりたいです。
ロッキンだったりとかの大きいフェスに、ラインナップで並べるぐらいのガールズバンドを目指しています。
今、ガールズバンドが凄く少ないって聞いたんで、その穴を私たちが奪いに行きます!
Chanchee
私も直近だと凱旋ライブです。地元が静岡なので、そこでライブしたいなって気持ちがあります。
大きな目標だと、もうおっきい会場で自分のドラムセットで叩いて、みんなでライブをやりたいなって言うのがあります。
推:私が思う「GЯeeD」とはどんなグループか教えてください。
Misaki
やっぱりみんなビジュアルも可愛いので!
可愛さもありつつ、ライブをしたらメチャクチャかっこよくなるっていうギャップがGЯeeDの良さだと思っています。
Natsuki
このバンドは元ザ・コインロッカーズのMisakiとMatsurinaが、始めてくれたプロジェクトから誕生したんです。
私も以前音楽をやってたのですが、一度 夢を諦めちゃったんです。
でも、この2人がもう1度こうやって諦めずに夢を追いかけようとしているのを見て、「私もここで一緒に夢を追いかけたいな」と思いました。
そういった経験をしてきたメンバーがいるっていうところが、GЯeeDの強みかなと思ってます。
Mio
やっぱ みんな可愛さもありつつ、でも技術はレベル高いと思うので、カッコカワイイです。
オンとオフの切り替えのギャップとかも含めて、そういうところが魅力かなっていうのはすごく思ってます。
私自身が未経験なので、早くみんなのレベルに追いつきたいなって言うのはあります。
Matsurina
GЯeeDは、メンバーが「自分らしく居られる場所」だと思ってます。
本当に、ひとりひとりキャラクターも違うし、それであって気使ってない感じもすごくあるし、なんか本当に友達みたいな感じです。
デビューライブを今からやるのに、もう既にそんな雰囲気が出来上がっているので、なんかこれから先もずっとそういう雰囲気のまま行きたいです。
ファンの人とかとも、フレンドリーな距離感でやっているバンドにして行きたいなと思ってます。
Chanchee
みんなが言ってたように、”ギャップ”っていうところは、本当に私自身みんなの魅力だなって思うので。そこは強いです!
曲は、結構もうカッコイイよりで、あと楽器の技術は求められるレベルも結構高めだと思うので、そこはみんなで一緒に頑張っていきたいです。
撮影:ケン木村
2022年8月20日(土)Zepp Hanedaにて行われた、きみとバンドのワンマンライブ「きみとZepp」をレポート。バンド史上最大級規模のワンマンに挑む2020年にデビューをした、スリーピースガールズバンド「きみとバンド[…]