現在、サンシャイン劇場にて絶賛公演中の舞台「呪縛の家」。
物語の中心人物を演じている、入山杏奈、神志那結衣、関根優那にインタビュー。
役者を目指したきっかけから、それぞれが演じている役の事、稽古中のエピソードなど、3人に語ってもらった。
入山杏奈「メキシコと日本の二拠点で活動してます」
こんにちは。まずは、読者の皆さんに簡単な自己紹介をお願いできますでしょうか?
関根:関根優那です。
普段はお芝居を中心に活動させていただいております。作品としては原作モノが多いです。
神志那:神志那結衣です。もともと10年間HKT48で活動していて、去年の8月末に卒業しました。その後東京に上京し、舞台を中心に活動しています。
入山:入山杏奈です。メキシコと日本の二拠点で活動してます。趣味は旅行です。よろしくお願いします。
旅行はドコに行かれるのが好きですか?
入山:メキシコに住んでる時は海外旅行をずっとしてて、最近だと5月に夢だった、ローマやパリに行けました。
日本に帰って来たら国内旅行で、のんびり温泉とかに行きたいなって思ってます。
言葉は英語ですか?
入山:英語はしゃべれないのですが、雰囲気でやってます(笑)
言語しゃべれなくても「意外と行けるな」って思っているので、世界中どこでも行きます。
すごいメンタルが強いですね。
神志那さんは趣味とかはありますか?
神志那:映画鑑賞と最近YouTube始めたので、その編集をずっ~としています。
それが楽しくて、趣味になってます。
動画編集は大変ですよね
神志那:すっごく大変で「ご自分で編集をやられてる方は本当すごいな」と思いながら、今頑張ってます。
ひとつひとつ音をつけて、文字を入れて。いろんな種類の文字の種類もあるし、大変です。
テレビでテロップがバンバン出たり、演出が出たり、切り替わったり。本当にすごいなって思いますよね。
神志那:自分でやって初めて分かりました。
関根さんの趣味も教えていただけますか?
関根:美味しいものを食べるのが好きなので、そういう時間を楽しみにしています。
最近食べた美味しかったものは、ありますか?
関根:疲れたりとか、舞台や稽古に入ると、すごい焼肉が食べたくなるんです。
なので、けっこうな頻度で焼肉に行っているかもしれないです(笑)
稽古中も頭を使ったりしていするので、肉を欲してるのかもしれません。
今まで控えていたりした時もあったんですけど、それよりも体力の方が大事だと気づいて、また食べています。
神志那結衣「女優として活動していきたいな」
“女優”という職業に興味を持ったきっかけを教えていただけますか?
入山:もともとAKB48に所属していた時にAKB48のドラマに出させてもらう機会があったので、十代の頃からやらせていただいていましたが、「女優をやりたいな」って思ったのが、18歳の時でした。
初めて映画をやらせてもらった時に、みんなで作り上げた達成感みたいなのをクランクアップの時に感じました。
それが、ものづくりみたいな感覚で「すごく良いな」「すごく楽しいな」って思ったのが、一番最初です。
神志那:アイドル現役時代に、初めて舞台に出させていただいた時です。
1人で立つシーンで、普段の団体行動とは違う、“自分だけが見られてる瞬間”を味わって、これまでと違う楽しさを感じました。
そこからまた舞台に出演をさせていただく機会が多くなって、ひとつの作品をみんなで作りあげたり自分じゃない違う人生を演じさせていただくことを魅力に思い、卒業後は「女優として活動していきたいな」と思いました。
どんな役だったのですか?
神志那:男性役だったんです。
実は、今まで舞台に結構出させてもらったんですけど、3回ぐらいは男性でした。
初めてが男性役で、次がロミオとジュリエットのロミオでした。
入山:それ、グループの時?
神志那:そうです。3回ともグループの時で。
入山:だからかぁ~
神志那:グループには女性しかいなかったので、たぶん身長が高かったり、顔の雰囲気で、男性役として選ばれたんだと思います。
男性役も嬉しいですが、最近は女性役で起用いただくことが多いので、女性の役ももっと勉強できたらなと思って頑張っています。
関根さんはどうして女優になりたいと思ったのですか?
関根:物心つくぐらいからテレビの中の人に憧れがあって、自然と「女優をやるんだ」と思っていました。
だから、他の職業を目指すというのは無かったです。
実際に演技をしていて、楽しさとか、充実感や幸せを感じる瞬間はどんな時ですか?
関根:私は舞台が多いのですが、終わった後のみなさんから頂く拍手だったりとか、感想をいただいたりする瞬間は、「やってきて良かったな」と感じます。
ライブとか楽しい気持ち全開でできることが多いのですが、お芝居は苦しい事だったり、考えることもいっぱいあるので、また違った意味で「苦しくて楽しい」みたいな感覚でやらせていただいています。
演じたり、考えたり、悩むこと、全部含めて楽しいなって思えるので、色々な意味での楽しさがあります。
神志那:優那さんと同じなのですが、苦しい役を演じた際にファンの方が「見ててなんか苦しくなった」とか、その人の感情が動いたということを伝えてくれると「感情を動かせたんだな」って思えて、その時は嬉しいです。
その感想は、ツイッター(X)などのリプで教えてくれるのですか?
神志那:SNSもありますが、お手紙を書いてくれるファンの方も多いので、その時に長文で感想を書いてくれたりします。
やっぱり嬉しいですか?
神志那:嬉しいです。今はデジタルの世界なので、時間をかけて直筆で書いて下さるのもやっぱり嬉しいですね。
入山さんはどういう時に楽しいなとか感じますか?
入山:ずっと楽しいです。 “瞬間”ということではなく、女優をしていて幸せを感じています。
さっき話に出たのですが、舞台でファンの方がプレゼントや差し入れとか持ってきてくださると思います。こういうの嬉しいなというのはあったりしますか?
入山:私は物よりも、アンケートを書いてくれると嬉しいです。
そういうのが、出てる側や制作さんからすると、とても励みになります。
なので、舞台だったらアンケートを書いてくれたらすごい嬉しいな。って思います。
関根&神志那:うん。うん。
関根優那「セリフひとつひとつで表現していくのが今回の役の見どころ」
舞台「呪縛の家」に出演が決まった時の気持ちを教えてもらえますか?
入山:実は、ノサカラボさんの作品をずっと観たかったんですよ。そもそも、出られるなんて思っていなかった時に、まさかのノサカラボさんからのオファーで、ビックリ嬉しかったです。
神志那:私は卒業して最初に立ったのが下北沢の小劇場の「劇」という場所での舞台で、そこから自分自身も少しずつステップアップしながら会場が大きくなっていくのを感じていました。
そして、今回の舞台は地方公演もあり、過去一番沢山の方に見ていただけるステージなので、すごい嬉しいなと思いました。
いただいた役は「烈子」という刺々しい役なんです。そのオファーをいただいたきっかけが、私が出てた舞台を見てくださったプロデューサーさんが烈子というキャラクターにぴったりって、オファーをくださって。その事が凄く嬉しくて。
ダブルで嬉しかったです!!
関根:「こんな綺麗なお2人と姉妹なんだ♪」と、まず思いました。
長女の役なんですけど、「私、長女っぽく見えないし、大丈夫かな?」って、最初は不安な気持ちもありました。でも、その方がやりがいがあるので「思いっきりやろう」と思いました。
あと、この綺麗なお2人と三姉妹になれて「やったー」っていう嬉しい気持ちもあります(笑)
その演じる長女役は、どのようなキャラクターなのですか?
関根:私の演じる卜部澄子は、卜部家の三姉妹の長女です。
紅霊教という宗教のトップを片岡鶴太郎さんが演じられるのですが、私たちのおじい様の役でもあります。その後継者のポジションの方と遺産争いをしています。
妖艶な感じで、男の人との関係がいろいろありながら、後継者の座を狙っているような女性です。セリフのひとつひとつが、真っ直ぐ言うよりは、もてあそんでいるようなセリフが多いんです。
なので、どう相手を転がしていけるか?というような役なので、作品の中でアクセント的な存在にはなるかなと。
いかに転がして、遊んで、皆さんをイラつかせ、掴めない女性っていうのを、セリフひとつひとつで表現していくのが今回の役の見どころなのかなと思います。
では、神志那さんが演じられる役というのは?
神志那:私は唯一、このキャストの中で感情をバーッと表に出して、刺々しい短気な女性です。
何か一言でも言われたら怒って返すっていうような役です。
すぐ怒る人は、結構不器用な人だなと思うので、不器用さと熱量を出すのを意識しています。
入山さんの演じる役は、その中で末っ子ですよね?
入山:末っ子ですね。
「どう見ても自分が長女だろう」と思ってたんですけど(笑)
役柄は、気が強いお姉さま方とは違い、唯一卜部家でまともな人間で、お金とか宗教とかに一切興味がないです。
プロフィールには”可憐な少女”と書いてあるんですけど、本当に”心優しい子”っていう感じです。
そんな役を演じる中で、役作りで気をつけてる点とか、意識してることはありますか?
入山:やっぱり、強く見えないように意識しています。
このお姉ちゃんたちに、普段どれだけいびられて、どれだけお姉ちゃんたちが怖いのか、嫌いなのか。をどれだけ出せるかなと意識しています。
神志那さん的なポイントはありますか?
神志那:やっぱり、勢いです。
自分が出てきた時に「ビクッ」 ってなるぐらい感情を表に出していこうと思います。
入山:一番怖いよね。本当にキツそうだよね。衣装の感じとかも出てきた瞬間に「ヤバそう、この人」ってなるよね(笑)
神志那:衣装からすごいです。
入山:三姉妹での全然タイプの違う衣装なのです。
では、関根さんの衣装も違うのでしょうか?
関根:そうですね。私は衣装が着物です。
そこの時点で、2人の姉妹よりは強い存在感を出せるのかなと思います。
でも、衣装だけじゃなくて、男性心を揺るがすようなセリフがたくさんあるので、それをより大きく分かりやすく見ていただきたいので、繊細に演じるよりは大げさにやっています。
今まで見てきた、時代劇や昔の話の映像などからアイディアをもらっています。
チームのような感じができている
今回の稽古中の雰囲気はどんな感じでしょうか?
関根:出演する役者の年齢の幅がすごく幅広くて、若い方からベテランの方までいらっしゃいます。
なので、最初は空気感がどうなるか分からなかったんですが、先輩の皆様がすごいお優しくて。
現場の空気を明るくしようとして下さったり、他のシーンも見てアドバイスして下さったりして。チームのような感じができていると感じました。
昨日(インタビュー前日)三姉妹が揃う初めてのシーンを稽古した時に、おじい様を演じる片岡鶴太郎さんが「烈子、LET’s GO!」とおっしゃられて(笑)
最初は、真面目で大変なシーンだったのでダジャレに気付かなかったです(笑)
神志那:ニコニコと柔らかい表情で「ちょっと雰囲気変えようと思って(笑)」とおっしゃっていただき、現場が明るくなりました。
現場での自分以外の2人の印象はどんな感じでしたでしょうか?
入山:じーな(神志那結衣)はグループの時から知ってるので、普通に「じーなが居るな~」「変わっていないな」と思いました。
神志那:あんにん(入山杏奈)さんはグループが違ったこともあり、久しぶりに会えて嬉しいなと思ってました。
入山:あれ?何の時に会ってたんだっけ?コンサートの時かな?
神志那:あと、番組とかでも!
入山:なので、今回共演して「じーなだな~」と(笑)
で、(関根の方を見ながら)「ゆ~なだな~」(笑)
関根:私とは話すの初めてだよね??
入山:今まで「見た事はあったけど」ぐらいで。
でも、そういう感じもしないというか、前からずっと座組にいたような感覚がすごい。急に溶け込んでて凄いと思いました。
神志那さんは当然、入山さんの事は知っていましたもんね?
神志那:もちろんです!
ただこれまで長い時間2人だけで話すチャンスが少なくて、今回ご一緒できるのをすごく楽しみにしてました。稽古から電車で一緒に帰った時に、あんにん(入山杏奈)さんが「今日はこのあと、女子会なんだよね~♪荷物多いんだよね~」とか気軽に話してくれて、明るい人だなと自分の中でグッと距離が近くなりました。
それが、嬉しかったです。
クールな方だと勝手に思っていたのですが、全然ちがいました(笑)
入山:今まで、そんなに話してなかったっけ?(笑)
神志那:しっかり2人でっていうのは多くはなかったかもしれないです。
優那さんさんは、一番お姉さんな感じで、しっかりしているんです。
最初に稽古に入られた時に、「あの人とあまり話せなかった」と1人反省会をされてて、真面目な方なんだなと思いました。
関根さんから見たお2人はどう映りましたか?
関根:あんにんは、もちろん前から知っていました。
同い年かちょっと年上だとずっと思っていたんです。けれど、今回「年下なんだ!」と知りました。
最初は、役と向き合うタイプか?など距離感も分からなかったのですが、他のキャストの方と話しているのを見ると、すごい無邪気に笑ってたりして「あ、これ話しかけらるタイプかもしれない!」と思って話しかけていました(笑)
じーなは、凛としてクールな子かなって思っていたのですが、話してすぐに犬みたいでカワイイなと思いました。
(入山が突然、何かを思い出し笑いだす。)
どうしたのですか?
入山:昨日の稽古場を思い出して(笑)
神志那:昨日、私を見て笑ってましたよね??
入山:じーなが隅で座っていて、その体勢が変だったんですよ。
私たちで「体勢がおかしくない?」って言いいながら、じーなに手を振ったんです。
そうしたら、「自分かな?」みたいにキョロキョロしているのですが、周りは大先輩方なので、私たちがワーって手を振るわけがないじゃないですか(笑)
でも、3回くらい両隣を確認していて。その姿を思い出して笑っちゃいました。
関根:凛とした見た目だけど、ホワホワしているよね。
「呪縛の家」の見どころ
最後に今回の「呪縛の家」で、私の見どころを教えてください。
関根:今回はミステリーの謎解きがメインです。
私は、事件のきっかけである卜部家のドロドロした部分を担っています。食えない女の感じや、セリフの言い回しひとつで相手を転がしたり、後継者の座を狙っておじい様をしたったり、そういうドロドロした黒い部分が、全編を通してあります。
きっと「ぶっ飛んだ女の人いるな」って思ってもらえるので、見所になると思います。
神志那:私はアツい女性なので、しゃべったら空気が変わるような存在感を出したいと思います。
原作を読んでない方は最後の最後まで、誰が犯人かわからないと思います。犯人を予想しながらお楽しみください。
入山:可憐な女性役なので、一番好感度が高いと思います。
だから、ついでに自分の好感度もそれで上がったらいいな(笑)
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