「乃木坂46公式ライバル」のキャッチフレーズで、2023年にデビューを果たした「僕が見たかった青空」(=略称、僕青)。次世代のブライテストホープとしての呼び声も高い彼女たちが、結成1周年を記念して『僕が観たかったワンマンライブvol.1』を開催。2000人のオーディエンスが詰めかけたZeppDiverCity(東京・台場)は、グループカラーの青いペンライトで埋め尽くされ、開演前から熱気が渦巻いていた!
僕が観たかったワンマンライブvol.1
1年前のメンバー発表時のVTRが投影されるなか、ひとりずつ名前を呼ばれて姿を現す……。実はこれ、2023年6月15日の発表とまったく同じ順番で登場するという演出になっていたのだ。あの頃は緊張に押しつぶされそうになりながら、オドオドとするばかりだった彼女たちも、自信をつけて堂々とした振る舞いで次々に登壇する。
全員が揃うと、1曲はもちろんデビュー曲の『青空について考える』だ。等身大の自分達を歌いながら、前向きに進んでいく姿は清々しさを与えてくれる。
そのままデビューシングルのカップリング曲『制服のパラシュート』『好きになりなさい』を2組に分かれて連続で披露。推しメンバーの名前を呼ぶ、ファンからのコールも一体感があってライブの盛り上がりを後押しする。“好きになりなさい!”の決めフレーズでは、フロアもすっかりメロメロに溶かされていた!
ここで舞台は暗転して、8月7日に発売されるサードシングルの表題曲『スペアのない恋』を“青空組”の11名で初披露。切ない想いを歌ったポップなラブソングで、複雑に変わるダンスフォーメーションにも目を奪われる。早速ワンマンライブ当日の夜には、この曲のMVが公開された!
直後のMCタイムでも、このMVの話題となり、「普段より、ちょっぴり大人っぽく見える私たちを見てほしい」「メンバーみんなが、シンデレラになったような雰囲気」と、その仕上がりに大満足の様子だった。
口々に、今回のワンマンライブを迎えられた喜びを語りつつ、八重樫美伊咲の煽りからライブが再開する。
セカンドシングルの制服衣装に着替えて登場した次のブロック。ユニット別に『思い出尻切れとんぼ』『卒業まで』と、キュンとする青春ソングを立て続けにパフォーマンス。放課後の夕焼けや、卒業前のセンチな気持ちをリアルに表現。過ぎ去った青春期を懐かしむ『君のための歌』では、秋田莉杏がセンターを務め、シンメトリーで一糸乱れぬフォーメーションで観客を魅了した。
MCタイムは1周年企画
次のMCタイムは1周年企画。“1年前の映像を振り返ろう”をテーマに、当時の初々しい姿が映し出されると各メンバーも恥じらいを隠しきれない。当時の裏話では、自分の特技をフリップに出すコーナーで、工藤唯愛が「体の柔らかさ」と書いたが、まさか自分がその場で披露させられるとは聞かされていなかったそう。
さらに2次オーディションの模様も、本邦初公開。メンバーからは「やめて~」と悲鳴も上がるが、杉浦英恋の「TDLのジャングルクルーズ船長のモノマネ」という謎パフォーマンス、木下 藍の不思議ワールドが炸裂した一人英語劇などが流され、メンバーもお客さんも大爆笑に包まれるひとコマとなった。
再びライブに戻るが、いつの間にか紺色スカート、淡いブルーの半袖ブラウスで統一された制服衣装にチェンジし、23人全員揃ってのパフォーマンスだ。まずは、僕青のクールな側面を覗かせたブロック。『暗闇の哲学者』『真っ白に塗り直せ』と、エモいドラマチックな曲展開で惹きつける。頭をブンブン振り回す、ダイナミックな振り付けも印象的。そして『制服のマネキン』。“公式ライバル”であり、憧れの存在でもある乃木坂46のカバー。難易度高い、乃木坂のダンスを見事に再現して見せた。
直後のMCでは、ここからサードシングルのカップリングとなる初披露曲を続けて披露することを述べ、まずは“雲組”12名による『涙を流そう』。センターを務める杉浦英恋の堂々とした振る舞いに注目の、透明感あふれるナンバーだ。続く『友よ ここでサヨナラだ』は、TVアニメ『FAIRY TALE 100年クエスト』のエンディングテーマに採用されたという新曲。仲間と過ごした日々を思い返すテーマの、甘酸っぱい青春ソングとなっている。
いよいよ1周年記念ワンマンライブも最後のブロック。早崎すずきがセンターの『微かな希望』は、ギターサウンドが印象的なエモ系バラード曲。本編のラストは、若さゆえの失敗を恐れるなという歌詞に背中を押される『飛ばなかった紙飛行機』。僕青らしい青春ソングで、爽やかな余韻を残しながら歌い終わると、静かに上手下手にはけていくメンバーたち。
暗転したフロアに、僕青を呼ぶアンコールが鳴り響く…。思い思いに、推しグッズでアピールするファンの姿がスクリーンに映し出される。そして待ち侘びたファンの声に応えるべく、ブルーとホワイトのワンピースが可憐なデビュー衣装に着替えて再登場すると、アンコール1曲目『好きになりなさい』を23人バージョンでパフォーマンス。本日2度目の披露とあって、メンバーにもステージを楽しむゆとりが生まれてきたのが伝わってくる。間奏では、岩本理瑚のアクロバティックなバク転パフォーマンスも飛び出した!
サプライズ発表がされる
ここで、サプライズ発表&情報解禁のMCタイム。劇場版アニメ「がんばっていきまっしょい」の主題歌・挿入歌を僕青が担当すること、そして8月30日には、グループのデビュー日に合わせて1周年記念ライブ「アオゾラサマーフェスティバル2024」を豊洲PITにて開催することを発表し、大いにフロアが沸いた! 八木仁愛は、「豊洲PITはお渡し会やミニライブをさせてもらった思い出の場所。その時はお客さんも少なくて悔しさもあったので、リベンジしたい!」と意気込みを語った。
最後に、23人のメンバーが今日の感謝と1年間の思いを順番に述べていく…。これまで誰にも話してこなかった苦悩や、僕青に加入する前は目標や生きる意味を見失っていたことなど、このMCで思い切って自分をすべてさらけ出し、今まで押さえていた感情が爆発して号泣するメンバーの姿も。これにはファンももらい泣きを抑えられなかったが、全員共通して「僕青に入ってよかった」「まわりの22人に支えられた」と、強い感謝の気持ちを語っていたのが印象的。(※メンバー全員のMCは、僕青の公式TikTokにアーカイブが残っているので、ぜひ見て欲しい)
@bokuao_official 【TikTok LIVE アーカイブ】#僕青結成1周年 「僕が観たかったワンマンライブvol. 」in Zepp DiverCity (TOKYO) 🎤💙PART2 MC後半〜 青空について考える #僕が見たかった青空 #僕青 #スペアのない恋 #ライブ #LIVE #TikTokLIVE #アイドル #idol ♬ オリジナル楽曲 – 僕が見たかった青空
いよいよオーラスは、あらためて『青空について考える』をデビュー衣装で再披露。1年前からの成長、そしてこれから飛躍の可能性を無限に感じさせるパフォーマンスで、ZeppDiverCityの向こうに明るい青空をくっきりと浮かび上がらせる、爽快な3時間のステージが幕を閉じた。
テキスト:川西わたる
セットリスト
- 青空について考える
- 制服のパラシュート
- 好きになりなさい
- スペアのない恋
- 思い出尻切れとんぼ
- 卒業まで
- 君のための歌
- 暗闇の哲学者
- 真っ白に塗り直せ!
- 制服のマネキン
- 涙を流そう
- 友よ ここでサヨナラだ
- 微かな希望
- 飛ばなかった紙飛行機
- 好きになりなさい(ALL ver.)
- 青空について考える
――アンコール――